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2008年8月24日 (日)

ズボンをはいた雲

大学に行っていた頃は、ド田舎から東京に出てきて、将来は何か大きなことをやる人間になりたいと思っていた。それで、その頃から30歳ごろまでは「成功するための・・・の方法」というようなハウツウ本や雑誌の記事をたくさん読んでいた。

大江健三郎の「日常生活の冒険」という小説を読んだのは大学生のころで、その中に、哲学と冒険が好きなのだが自堕落で今でいうフリーターのような生活をしている青年に、主人公が「こんな生活してて将来どうするつもりなんだ」と聞いたとき、その青年が、マヤコーフスキイの「ズボンをはいた雲」という詩をそらんじて「オレは自分は将来何か新しいことをいかにもオレらしくやるだろうという予感があるんだ。だから、今はその時を待ってるのさ」と言う場面がある。この「ズボンをはいた雲」という詩はずっと僕のお気に入りだった。

「ズボンをはいた雲」

ぼくの精神には一筋の白髪もないし、年寄り臭い優しさもない!

世界を声の力で撃ち砕き、僕は進む、美男子で、二十二歳。

自分が何者か分からないとき、自分が何者かになりたいと思うときは、友人と議論したりいろんな本を読んだりして人生観を確立したいと思うし、いろんなハウツウを見に付けて他人より抜きん出たいと思う。まさに、「ズボンをはいた雲」だ。

僕はここ10数年、「成功するための・・・の方法」というようなハウツウ本は全く読んだことがない。本屋で平積みされてても手にしたことも無い。今でも、「成功するための・・・の方法」というようなハウツウ本(勝間さんなど)は良くベストセラーになっているので、読者は多いのだろう。あんなのは、カーネギーの頃など昔からのものを定期的に焼き直して出しているだけのものが多いのだと思うが。

今の僕は、よく言えば、人生観はそれなりに持っているのだろうし、ノウハウやハウツウも自分なりにこれでいいと思っている。パソコンでの資料の整理法など自分の不得意な分野は今でもハウツウの記事を読んだりはするが、それ以外はまず読まない。速読が良いと言われて若い頃はトライしたこともあるが、ダメで、ずっと遅読のタイプで、本を読む冊数は少ないと思うが、このままで良いと思っている。メモ帳とかは30歳ごろからずっと手作りの手帳(といっても市販の手帳を少し改良するだけ。まあ、これも一つの発明だろう)を使ってて、今もずっとこれだ。僕のメモ帳は独自のもので、メモ帳についてはいろんな本などが出ているが、僕の手作りのメモ帳のようなものは全く紹介されていない(いつか記事にしたいと思う)。

悪く言えば変化や成長が止まってしまったのかもしれない。しかし、そうでもないだろう。自分なりの方法論とやりたいことが既にあって、今はそれを実行している段階なのだと思う。

方法論といっても、まず情報を収集して、それを元に戦略を立てて(最悪のシナリオを含む複数のシナリオを考えて)、リスクをとって行動する、という当たり前の方法論だ。

今は、この方法論で、自分の人生の中でやりたいこと、当面は、個人発明家という自分の関心のあることをビジネスに繋げることができるかどうか、実験しているところなのだと思う。

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