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2009年1月20日 (火)

燃料電池の発明の歴史(早すぎた発明)

2009年1月20日付けの日経産業新聞に、燃料電池について面白い記事が出ていた。一部を要約すると、次の1-3のとおり。

1 燃料電池の原理を最初に発見したのは英国のデービーで、1801年。日本では江戸時代の後期。

2 燃料電池が初めて実用化されたのは、最初の原理発見の1801年から164年後の1965年で、米宇宙船「ジェミニ5号」に使われた。

3 特許庁が2007年5月に発行した「特許出願技術動向調査」によると、1998-2004年の日米欧で出願された燃料電池関連の特許3万2千件のうち67%を日本勢が占めている。

僕も、燃料電池そのものではないがその応用という形で2件くらい出していたから、この「日本勢」の中に一応入れてもらっているかな。

燃料電池の原理発見は、燃料電池の発明とほぼ同義だろう。燃料電池が発明された1801年から今までに200年以上が経過しているが、まだ事業で儲かる(特許のライセンス料で儲かる)という段階にはなっていない。だから、「燃料電池そのものの基本特許」を取得しても、儲かる段階のずっと前に「特許切れ」になってしまう。個人的に、こういうのを「早すぎた発明」と呼んでいる(あくまで特許の視点から「早すぎた」と思うだけで、科学や社会や医療などの視点からは同じ発明・発見でも「遅い」と感じることは多い)。

こういう「早すぎた発明」は、基本的な原理の発見に基づく発明の場合、液晶などを含めて極めて多いというか、ほとんどそれだ。唯一の例外(ライセンス料で儲けたもの)は、少しインチキくさい手を使った「自動車そのものの特許」だろうか(米国)。

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