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2009年1月23日 (金)

審査基準の法制化と特許審査の民営化

この前の記事に引き続いて、しつこいようですが・・・。

最近知ったのですが、審査基準の法制化の検討は、特許審査の民営化(独立行政法人化)のためではないかという見方も一部にあるようですね。

僕は「独立行政法人」についてはほとんど知識がないので、以下はあくまで僕の想像であり、「とんでもない勘違い」の可能性もあります。

今の審査基準は、特許庁の職員(公務員)に対しては、もし審査基準を守らなければ契約責任だけでなく国家公務員法上の懲戒処分などもあるので、ある程度の実効性があります。

しかし、民間人(将来に民営化したときの職員や民間委託先の職員)に対しては、今の審査基準は法令ではないから、民間人を拘束しようとすると契約しかなく、審査基準を守らなかった場合は契約違反の責任(損害賠償責任など)しか問えないので、実効性が弱い、だから民営化は難しいという主張がある(※独立行政法人の中には、職員に国家公務員の身分を与える場合もあるようですが、そうではない場合)。

そこで、審査基準を法令にすれば、公務員ではない民間人にも刑罰付きで拘束力を及ぼせるので、特許審査を民営化する道が開ける、ということです。

このように、審査基準の法制化は、特許審査の民営化を考えたとき、民間人(独立行政法人の職員)を刑罰をもって拘束させられるように法制化をしようというのが目的である可能性もあります。

民営化が目的だとすると、そのような目的で法令化される審査基準については、民営化先の職員には拘束力を持つが、裁判所は拘束しないという形にする、ということも可能かもしれません(この場合は、審査基準の内容そのものは法令にはしないで、特許審査を行う職員は審査基準を守らねばならないということを法律で(罰則付きで)定めればよいでしょう。そのような形ならば、憲法上の問題は生じないでしょう)。

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