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2009年7月31日 (金)

自民党のは「4年間の約束」としてのマニフェストとは言えない

鳩山由紀夫メールマガジンで知ったが、自民党のマニフェストは、道州制にしても、可処分所得100万円アップにしても、「4年間の約束」としていないものが多いらしい。

これでは、「4年間の約束」としてのマニフェストとはいえないだろう。

ホントに、劣化してるというか、いい加減な政党だ。

以下、鳩山由紀夫メールマガジンからの引用です。

「・・・自民党も漸くマニフェストを出すようですが、いち早く出すべき政権党が混乱があったとは言えこんなに遅れてはいけません。しかも、この4年間の契約なのか分からないものが多々存在しています。例えば、景気が回復したら遅滞なく消費税を上げると言われても、4年以内なのか判然としませんし、道州制の実施は2017年とまだ8年先の話です。可処分所得を100万円アップするのは10年後です。これでは次の選挙時にマニフェストが達成されたか否かを問うことは出来ません。こんないい加減なマニフェストを出されても国民のみなさんは判断できません。むしろ、自民党にはこんな程度の意識しかないと言うことを国民のみなさんには審判していただくことが大切なのでしょう。」

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2009年7月19日 (日)

ハイブリッドカー・電気自動車の安全音は法律で

栗原さんのブログを見て思ったこと。

ハイブリッドカーが静かすぎて危ないので安全音として出すならどのような音がいいか。エンジン類似の音かメロディかなどはいろいろありえるが、決めるなら法律で決めて車検の対象にすべきと思う。

なぜなら、法律で決めとかないと、購入した各ユーザーが改造してバラバラな音を出すことが可能になってしまい、何が何だか分からなくなるからだ。

栗原さんによると、トヨタが電気自動車で人為的に安全音を出すことを1993年に特許出願してて(特開平7-32948号)、しかしその後に審査請求をしないで取下となっていたらしいが、もし審査請求をしていたら(類似の先行技術がなければ)特許は取れたのではないだろうか。

このトヨタの出願のクレームの請求項1を見ると次のとおりで、なかなか良い発明と思う。

【請求項1】 電気自動車の車速を検出する車速検出部を有し、該車速検出部により検出された車速に応じた周波数を有する音を、アクセル開度に応じた音圧でスピーカにより発生させることを特徴とする電気自動車用疑似走行音発生装置。

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2009年7月13日 (月)

新自由主義とリベラル

新自由主義とリベラルとの経済政策の違いは、大企業・金持ち優遇の税制にするかどうかなどが典型だろう。
確かに、リベラル政党が与党になって、大企業や富裕層に高い税金を課すと日本脱出してしまうので問題。ただ、「日本脱出させないでなるべく高い税金を取る」という「工夫」も考えたらあるかもしれない。しかし、今のような財界から献金を受けている自民党(新自由主義の人が多い)に任せると、「財界の言うがまま」の政策になるので、そういう「工夫」が出る余地はなくなってしまう。それが今の日本だと思う。

新自由主義が行き過ぎると今の日本のように人間が商品として使い捨てにされ退廃し不安定な社会になってしまう、リベラルが行き過ぎると、ぬるま湯の悪平等で停滞した社会になってしまう。それぞれが10年くらいずつ、交代するのが理想と思う。

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2009年7月12日 (日)

「麻生おろし」で「新総裁」なら分かるけど「新総理大臣(新首相)」はあってよいのか?

都議選の敗北で、「麻生おろし」が激化するらしい。

「麻生おろし」で「(自民党の)新総裁」だけの総理・総裁分離(つまり、自民党の新総裁は、新総理大臣(新首相)にはならない)なら自民党の勝手でまだ分かるけど、「(国会・内閣の)総理大臣(首相)」も新しくするというのがもしあるとすれば、完全に、自民党による「総理大臣の私物化」だよね。

政権交代の可能性が極めて高いのに、今、総理大臣を新しく代えても、1~2ヶ月の任期しかない訳で、この間に、新しい総理大臣で何をやろうというのだろうか。天皇の国事行為も必要になるし、諸外国への外交ルートを通じた新首相のお披露目なども必要になる。完全に税金の無駄遣いだ。

「選挙管理内閣」をやるというのなら、今の麻生さんで十分のはず。

こんなことをすれば自民党に愛想をつかす国民は多いと思う(思いたい)が、実際にはどうか、今の日本の民度がどの辺なのか、分からない。

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鳩山代表と「国策捜査」発言について

小沢秘書が逮捕されたとき、鳩山代表(当時は幹事長)が「陰謀の匂いがする(国策捜査では)」と発言したが、これに対しては、批判する人が少なくない。

でも、僕は、その発言を聞いたとき、すごく勇気ある発言だと思った。
なぜなら、そんなことを言うと、検察から睨まれて自身が国策捜査される可能性がある。そういう発言をすることは、検察を敵に回すことになるわけだから、後ろめたいことのある議員なら、到底できないことだ。

それと、「国策捜査」という言葉を使ったことに対して、「自分たちが政権を取ったら、検察を政治的に利用して国策捜査をやってやろうという気があるのではないか」とか、「少なくともそのような連想をされるから安易に国策捜査という言葉を使うのは良くない」と批判する人がいる。

しかし、もし、自分が将来、政権を取ったら検察を政治的に利用して他の政治家を失脚させてやろうと考えている政治家が居るとしたら、その政治家は、安易に、国民の前で「国策捜査かも」なんて発言するだろうか? するわけ無いと思う。後でバレバレになってしまうからだ。むしろ、鳩山さんにそういう「私心」がなかったからこそ、とっさに出た言葉だろうと感じた。

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「格差と貧困」とリベラル・新自由主義

新自由主義の理論などは詳しくないが、「格差と絶対貧困(セーフティネットの問題)は全く別問題だ」という考え方があるらしい。

しかし、理論はともかく、事実として、格差と貧困は連続した一つの問題(格差が拡大した結果として貧困も深く拡大している)として出現していると思う。

そういう「事実」を見ないで、「理論」だけで完結しようというのが新自由主義者の傾向かなと思う。

竹中平蔵氏などのサプライサイドの理論はその典型で、とにかく供給を伸ばせ、そうすれば需要も付いてくる、だから、需要のことなんか考えないでとにかく供給をどんどん伸ばせ、という。で、「供給を伸ばしても需要が付いて来ないぞ」と文句を言うと、「それはまだ供給の伸びが足りないからだ、だからまだまだ供給を伸ばすんだ!」という。「現実(需要)が付いてこない」と文句を言うと、「それは現実が悪い、需要が付いてこないことが悪い、それはまだ供給が足りないからそうなるんだ、だから供給をもっと増やすんだ!」と答える。きりが無い。

郵政民営化でも、「うまくいってない」と文句をいうと、「今うまくいってないのは、まだ民営化が足りないからだ、だから民営化をもっと徹底させろ!」という。一事が万事この調子で、とにかく、「現実がうまく付いて来ないのは理論どおりにちゃんとやってないからで、理論は正しいんだ」というばっかりで、何か宗教と似ている気がする。

まぁ話を戻すと、今の日本では、「格差と貧困」という互いに切り離せない一つの問題が大きな課題だから、まずはこの格差と貧困の問題を優先順位第1として取り組もうというのがリベラル(平等と公平の重視)・友愛の考え方だろう。その考え方から、同一労働同一賃金(正規社員か非正規社員かを区別しない)などの政策や、最低賃金を上げるという政策も、民主党から出てきている。

「経団連に所属する大企業の保護?」はやるとしても、その優先順位はかなり低くなるということだ。その点が新自由主義(自由競争・弱肉強食・自然淘汰の重視)と異なる点だ。

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2009年7月11日 (土)

「鳩山秘書による故人献金(虚偽記載)で税控除を受けてたら脱税」という自民党の主張について

※記事の中に事実誤認があったので、一部書き直しました(「税の控除」と「還付」を間違えてました。次の読売新聞を見て気が付きました)。

読売新聞によると、「個人が政治家の資金管理団体などに寄付した際には、所得税の控除を受けられる。政治資金収支報告書に寄付者として記載されることが必要で、寄付を受けた団体が総務省などに控除の書類を出し、寄付者が証明書を使って確定申告を行う仕組みになっている。」ということらしい。

だとすると、もし、今回問題になった「寄付をしてないのに寄付をしたと名前を虚偽で記載された人(故人)」が、それを利用して、国税への申告で、税の控除をすると、脱税になる。

そして、もし、鳩山氏側がそのような事情を知った上で、「寄付をしてないのに寄付をしたと名前を虚偽で記載された人(故人)」の税の控除に協力したと仮定すると、鳩山氏側には、幇助犯が成立する。

他方、もし「寄付をしてないのに寄付をしたと名前を虚偽で記載された人(故人)」が所得税の控除を受けたとしても、控除して得られる(脱税で儲けられる)金額は、「寄付で税の控除を受けたことにより減少する所得税の額のみ」だ(この場合の寄付金は経費に相当するから、この寄付金を収入から控除できて「課税対象額」を減額できたとしても、最終的に「所得税」として減る(=脱税できる)金額は、各人に適用される税率や他の控除額などにもよるが、多くてもせいぜい寄付金の1割くらいのケースが多いだろう)。

例えば、100万円の寄付を、していないのにしたと虚偽の記載を鳩山氏側にしてもらって、それを元に税の控除を受けたら、10万円くらいの脱税(儲け)・・・、その代わりに脱税の罪(鳩山氏側はその幇助)で逮捕のリスク・・・。

上記の読売新聞によると、(鳩山氏の資金管理団体が総務省に税控除の書類を提出し証明を受けたのは)「2005年~07年の3年間で延べ75人、寄付金額で計1186万2000円に上るとしており、総務省も事実関係を認めた。(自民党の)菅氏は「脱税行為、詐欺行為ではないか」と指摘し、国税当局に調査を行うよう求めた。」とのことだ。

仮に、上記の「2005年~07年の3年間で延べ75人、寄付金額で計1186万2000円に上る」の全てが「税の控除=脱税」をしたと仮定し、その寄付の総額の10%が「税の控除=脱税」で儲けた金額だと仮定すると、3年間で計75人が計118万円、脱税で儲けた(一人当たりでは、1万6千円弱(=118万円÷75人)、脱税で儲けた)となる・・・。

こんな「はした金」で割に合わないアホらしいこと、鳩山氏側がやるはずないよね。

ていうか、自民党の「重箱の隅」攻撃も、ここまで来ると税金の無駄(自民党には多額の税金=政党交付金が渡されている)としか思えない。

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追記: ZAKZAKによると、税の控除の手順は次のとおり。「政治家の資金管理団体などに個人が寄付した場合には、所得税の控除を受けることができる。その手順は(1)寄付をして収支報告書に氏名が記載される(2)寄付を受けた団体が総務省や都道府県選挙管理委員会に税控除の書類を提出、証明を受ける(3)寄付者が証明書を使って確定申告し、税の還付を受ける-となる。」

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2009年7月 6日 (月)

鳩山さんによる「虚偽記載をした秘書の動機の説明」は十分に納得できる

鳩山さんによる「借入金についての(献金・寄付についてではない)虚偽記載」をした秘書の動機の説明は、僕にはかなり納得できる。

最近、少しずつ政治資金の知識が頭に入ってきてる状態なのだけど、政治家の資金管理団体に政治家本人が寄付できるのは1000万円が上限だというのは最近になって知った。

この1000万円が上限という趣旨は、おそらく、元から金持ちか貧乏人かによって政治活動が不平等にならないようにする、ということだろう。つまり、元から金持ちの人が自分の資金を無制限に使って沢山の秘書を抱えて政治活動(調査とか宣伝など)をすると、貧乏な政治家は不利になるのでよくない。だから、政治資金は原則として国からの補助と献金によるべきで、個人資産を無限に政治活動に振り向けるのは望ましくない。だから、本人からの寄付は1000万円を上限とする、ということだと思う(予想)。

つまり、この本人からの寄付は1000万円が上限という趣旨(元から金持ちの政治家が有利にならないようにする)からすると、資金管理団体の運営資金として「政治家本人から持ち出す金」は、「上限が1000万円の寄付」が原則であり、それ以上の金を本人から持ち出すこと(その持ち出しは、「政治家本人からの借入れ」として処理・記載するしかない)は望ましくない、それは、「貧乏人の政治家に対して後ろめたいことだ(元から金持ちの政治家が貧乏人の政治家と比べて有利になるのは法の趣旨に反し望ましくない)」というのはあると思う。

ところで、今回の鳩山さんの資金管理団体は、鳩山本人からの借入れの累積が既に8千万円になっていたらしい。(前々回の記事の「鳩山由紀夫メールマガジン」からの引用を参照)

この「政治家本人から8千万円も借入れて、潤沢な政治活動を行っていた」ということは、貧乏な政治家にはできないことだから、貧乏な政治家に対しては「後ろめたい(望ましくない)」ことだ(違法ではないが、上記のような法の趣旨には反している)。

だから、鳩山さんの、「秘書は、資金管理団体が鳩山本人から借入れた金額が既に8千万円になっていた(これは、上記のように貧乏人の政治家に対しては「後ろめたいこと」で望ましくない)ことから、これ以上、鳩山本人からの借入れ(上記のように「後ろめたく望ましくないこと」)は増やせないというプレッシャー・焦りがあったのではないか(秘書としては、鳩山本人からの借入れという安易な方法ではなく、個人献金や企業献金を増やすという努力を自らがしなくてはいけないというプレッシャー・焦りがあったのではないか)、そのために、鳩山本人からの借入れを、故人などからの寄付に、帳簿上、付け替えてしまったのでは」という秘書の動機についての説明は、僕には、かなりというか十分に、納得できるものだと思える。

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2009年7月 5日 (日)

鳩山秘書の「借入金の虚偽記載」が何故「脱税」になるのか?

鳩山秘書の「借入金についての虚偽記載」(「献金(寄付)についての虚偽記載」ではない。前回の記事を参照)について、ネットでは、「多額の自己資金を個人献金の形にして脱税行為を行ったのではないか」というような主張がある。

しかし、ここでの「脱税」とは、何の意味だろうか?

マネーロンダリングだという意味だろうか?

つまり、誰かからもらった金を、自分の所得として申告しないで、個人献金として処理したのだろう、だから所得税などを脱税したのだろう、ということだろうか?

しかし、鳩山さんは、「自分の元からの保有資金(既に適法に税金処理している金)を、団体に貸し付けて、それを秘書が本来は借入れとして処理・記載すべきなのに寄付と記載して、借入金についての虚偽記載となってしまった」(「献金(寄付)についての虚偽記載」ではない)と説明している。そして、鳩山さんは、この説明に沿って、収支報告書の訂正も既に行っている。
鳩山さんの説明としては、これで、もう十分だと思う。

それに対して、「いや、自分の元からの保有資金ではなく、誰かからもらった金だったのだろう」と主張するのなら、その主張をする人が証拠を出すべきだ。証拠を出せないのなら、単なる「空想」「憶測」に過ぎない。
検察は、証拠がない憶測だけで、動くことはない。

上記の「多額の自己資金を個人献金の形にして脱税行為を行ったのではないか」というネット上の主張に対して、上記のマネーロンダリング以外の意味で「脱税」を想定することは、僕にはできない(税金に詳しくないからかも)。

そもそも、今回のように「自己(鳩山氏本人)の保有資金」(鳩山氏の銀行預金から秘書が資金管理団体のために引き出した金額)について帳簿上「借入金」から「故人などの他人からの寄付」に付け替えた場合、得られるのは「故人などの他人宛ての領収書」だけ。そのような領収書を使って、一体どうやって脱税をしようというのか?

つまり、まぁ当たり前の話だけど、所得税の脱税をするには、収入(売上)を実際より少なく見せるか、経費を実際より多く見せるか、しかない。「自分宛ての虚偽の領収書」があれば、経費を実際より多く見せられるので脱税できる。しかし、「故人などの他人宛ての虚偽の領収書」がいくらあっても、それを使うと「収入(売上)」が実際よりも多くなってしまう(つまり所得税が高くなってしまう???)ので、脱税とは逆の方向にしかならない。全く意味がない。 

今のところ、僕が脱税の方法として想定できるのは、上記のマネーロンダリングだけだ(そして、マネーロンダリングについては、上記のとおり、全く証拠はなく、ただの憶測に過ぎない)。

他にどういう脱税の方法が考えられるだろうか? もしあれば教えてもらいたい。

追記1: コメントにもあったが、僕が、「多額の自己資金を個人献金の形にして脱税行為を行ったのではないか」という主張を見たのは、TheJOURNALというサイトの山口・週刊朝日編集長のコラムに対するコメント欄でした。

追記2: コメントにも書いたけど、誰でもそうで、もし、自分の銀行預金の中身について、いきなり、「それは元は他人から裏でもらった金だろう」とか「相続税や贈与税を脱税した金だろう」と主張されても、困りますよね。そういう主張をする人に対しては、「そういう主張をするのなら、その証拠を出せ(出せないなら、ただの空想・憶測に過ぎない)」というしかない、と思います。

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2009年7月 4日 (土)

そもそも「献金」が存在していないなら、鳩山秘書に「虚偽記載の罪」が成立する余地はないはず

鳩山由紀夫メールマガジン第406号の一部を以下引用。

「実際に、平成17年頃あるいはその暫く前から、亡くなった方々を含め、事実ではない寄付者が毎年数十件記載されていました。その総額は年間400万円から700万円になることが判明しました。この行為は経理担当の秘書が独断で行い、会計責任者にも報告していなかったのです。そして、事実でない寄付に相当する資金は、私が当該秘書を信頼して預けていましたお金の中から拠出されていました。その事実は弁護士とともに、私も確認したところです。貰ってはいけないお金とか、隠さなければならないお金ではなかったことがせめてもの救いでした。

 ただ、なぜ当該秘書がこんなことを行なってしまったのかですが、当該秘書は弁護士に対して、本来ならば寄付をお願いすべき方々に対してそれを怠ったことから、事実でない記載をし、それを繰り返してしまったと述べたようです。本人からの寄付には1000万円の上限がありますが、本人が資金管理団体に貸し付けるという方法をとれば上限はありません。したがって、収入の不足分を私が預けたお金を貸付の形にすれば問題がなかったのですが、既に過去の私の貸付総額が8000万円を超えていたので、これ以上借りられないと思ったのかもしれません。弁護士は当該秘書の行為は保身のためだろうと記者会見では述べていました。その通りかと存じます。」(引用終わり。太字は当ブログによる)

この鳩山氏の説明を読むと、次の①~③のような事実が推測できる。

①秘書が勝手に故人などの名義で「寄付(献金)」として記載した金額は、「鳩山氏の資金管理団体の収入の不足分」=「鳩山本人からの資金の中、鳩山本人からの寄付(献金)の上限額(1,000万円)を超える部分(その中の2,200万円弱)」だった、

②この「鳩山本人からの資金の中、鳩山本人からの寄付(献金)の上限額(1,000万円)を超える部分(その中の2,200万円弱)」は、本来的に、「寄付(献金)」ではなく、「鳩山本人からの貸付」とすべきものであった、

③よって、秘書が勝手に故人などの名義を使って「寄付(献金)」として記載した部分は、正しくは、「鳩山本人からの貸付」として処理すべきなので、今回、政治資金収支報告書を、そのように訂正した。

ところで、前回の記事でも述べたが、小沢秘書が起訴されている寄付(献金)をした者の氏名を偽って記載したことによる虚偽記載の罪」(政治資金規正法9条違反。下記参照)は、そもそも「寄付(献金)」が存在していることが前提だ。

これに対して、鳩山秘書の場合は、秘書が故人の名義などを使用したとしても、その名義を使用した金額は「鳩山本人からの貸付」なので、そもそも「寄付(献金)」自体が存在していない。

よって、今回の鳩山秘書の行為については、「寄付(献金)」の存在を前提とする「寄付(献金)をした者の氏名について虚偽の記載をしたという意味でも虚偽記載の罪」(政治資金規正法9条違反)が成立する余地はない。なお、秘書が故人などの名義を勝手に使用したことについては、政治資金規正法の他の条項には違反する可能性はある(※訂正しました。下記の追記のとおり、「借入先について虚偽の記載をしたという意味での虚偽記載の罪」になる可能性はある)

政治資金規正法

第九条  政治団体の会計責任者(会計責任者に事故があり、又は会計責任者が欠けた場合にあつては、その職務を行うべき者。第十五条を除き、以下同じ。)(会計帳簿の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、会計帳簿を備え、これに当該政治団体に係る次に掲げる事項を記載しなければならない。

 すべての収入及びこれに関する次に掲げる事項

ロ 寄附については、その寄附をした者の氏名、住所及び当該寄附の金額

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追記: 少し時間ができたので、改めて政治資金規正法を見てみると、鳩山秘書も、小沢秘書のケースとは大きく違うが、一応「虚偽記載」には該当するようです。「借入先」の記載について虚偽の記載をしたという「第九条 一 チ」の違反となるようです(これも「虚偽記載の罪」だといえばまぁそのとおり?)。

このように、確かに鳩山秘書について「借入先についての虚偽記載の罪」が成立する可能性はあります。なぜなら、「鳩山本人からの借入金なのだから、きちんと鳩山本人からの借入金だと記載すべきだったのに、故人などの他人からの寄付(献金)だという虚偽の記載をした」ということになるからです(まぁ、賄賂性などはまず考えられないので、悪性は極めて少ないと思いますが)。

しかし、それはあくまで「借入先についての虚偽記載」です。

したがって、「検察は、寄付(献金)についての虚偽記載の罪で小沢秘書を逮捕・起訴したのだから、他の議員(二階、林など)についても同様に逮捕・起訴すべき、でないと政治的に公平な検察捜査とは言えない」という論理(検察への要求)が自民党議員(二階、林など)について主張されていますが、この論理は、鳩山秘書のケースについては妥当しない、と考えます。

政治資金規正法

第九条  政治団体の会計責任者(会計責任者に事故があり、又は会計責任者が欠けた場合にあつては、その職務を行うべき者。第十五条を除き、以下同じ。)(会計帳簿の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、会計帳簿を備え、これに当該政治団体に係る次に掲げる事項を記載しなければならない。

 すべての収入及びこれに関する次に掲げる事項

 寄附については、その寄附をした者の氏名、住所及び当該寄附の金額

チ 借入金については、その借入先、当該借入先ごとの金額及び借入年月日

第二十四条  次の各号の一に該当する者(会社、政治団体その他の団体(以下この章において「団体」という。)にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、三年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

 第九条の規定に違反して会計帳簿を備えず、又は同条、第十八条第三項若しくは第十九条の四の規定に違反して第九条第一項の会計帳簿に記載すべき事項の記載をせず、若しくはこれに虚偽の記入をした者

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2009年7月 1日 (水)

鳩山氏の秘書が「虚偽記載」の罪になる余地はないのに日経は・・・

鳩山・民主党代表の事務所の「故人献金」の件で、本日付け日経の社説が、「鳩山氏本人は記者会見で「全く知らなかった。一秘書のやったことだが監督責任はある」と語った。すでに修正報告をし、秘書を解雇する意思も示した。 しかし政治資金報告書の虚偽記載は故意でなくても重大な過失があれば「3年以下の禁固または50万円以下の罰金」の罪に問われる。長期間にわたって事実と異なる記載を放置してきた鳩山氏の責任は重い」と書いていたのを見てびっくりした。

この日経社説の「しかし政治資金報告書の虚偽記載は故意でなくても重大な過失があれば「3年以下の禁固または50万円以下の罰金」の罪に問われる。長期間にわたって事実と異なる記載を放置してきた鳩山氏の責任は重い」という記載は、鳩山氏の秘書の行為が、小沢秘書の起訴事実と同様の政治資金規正法の「虚偽記載の罪」に該当することを前提として書いているように読める。

しかし、小沢秘書を起訴した検察の主張は、「他人から献金を受けた場合において(他人から献金を受けたことを前提として)、寄付行為をした者の名前として別の者の名前(虚偽の名前)を記載したこと」が「虚偽記載の罪」に該当する、というものだ。

これに対して、今回の鳩山代表の説明では、「故人献金」の記載をした金額は、「そもそも他人からの献金ではない、もともと自分の資金だった」(※下記の追記のように「政治団体への貸付」だったとする場合)と言っているのだから、そもそも「他人から献金を受けた場合」ではないのだ。

だから、(※下記の追記のように、少なくとも「鳩山氏から政治団体への貸付」だとする場合は)鳩山氏の秘書について、仮に検察の解釈を前提としても、少なくとも小沢秘書と同様の「虚偽記載の罪」が成立するという余地は全く無い。

日経は、こんな基礎的なことも無視して社説を書いてるのだろうか・・・。日経は、民主党の政策が財源などで心配だとか言っているが、日経の方こそ「大丈夫か」と心配だ。

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追記(2009/7/2):上記の内容に関わることなので、名音さんへのコメントをコピーしておきます。

>「自分」も自分の政治団体から見れば「他人」では?

>だから献金額の上限とか、貸付とかいった話になったのだと思っていました。

確かに、そうですね。言われてみれば、そのように思います。
「自分=他人」までは考えませんでした。

だから、(1)鳩山さんの資金が「献金」だとする場合は、「自分(鳩山)=他人」の献金だから、形式的には「虚偽記載の罪」になるということでしょうね。ただ、実質的にみると、虚偽記載の罪が設けられたのは、主として「闇献金」や「迂回献金」を抑制するという目的でしょうから、鳩山さんのように「自分=形式的には他人」が出したという場合は法律が罰則を予定していない事態で、違法性は少ないとはいえるでしょうね。
他方、(2)鳩山さんの資金が「献金」ではなく「貸付」だとすると、そもそも「献金=寄付」は無かった(「寄付行為」が無かった)のだから、やはり、「寄付をした者の名前として、別の者の名前を記載した」という意味での(小沢秘書が問われているのと同じ意味での)「虚偽記載の罪」が成立する余地はないのでは、と思います。ただ、この場合も、政治資金規正法の何らかの条文には違反しているのかも知れません。」(コピー終わり)

※1 鳩山さんが「貸付」と言っているのか「献金」と言っているのか、ここ数日ニュースをあまり見てないので、分かりません(TheJournalのコメントによると、鳩山さんは「貸付」と主張しているようです)。

※2 僕は、政治家の政治団体は、政治家個人の事務所で、個人とイコール(個人事業主の「屋号」のようなもの)かと思っていました。そうではなく、政治家個人とは別個の「法人格」が認められているのでしょうか・・・?

※3 仮に「貸付」ではなく「献金」だったとしても、政治団体に「法人格」がないならば、「政治団体の代表者個人=政治団体」なので、政治家個人から政治団体への「自分から自分への献金(資金移動)」は法律的に在り得ないので、そもそも「献金=寄付」それ自体が存在しない、「寄付をした者」も居ない、だから、「寄付をした者の名義を偽って記載した、虚偽記載の罪」も成立する余地はない、と言えると思います。

つまり、「献金=寄付」は、「他人と自分との間」でのみ成り立つもので、「自分(政治家個人)と自分(法人格のない団体=個人)との間」では法的に成り立たない。「献金=寄付」とは、「他人からの資金移動」の一種であり、「自分から自分への資金移動」は、正確な意味における「献金=寄付」には該当しない(当ブログでも呼んでるが、比喩的な意味で「献金」と呼ぶことはあるとしても)。

よって、もし政治団体に「法人格」がないならば、政治団体の代表者(政治家)個人の資金を使うことは、「献金=寄付」ではなく、「単に自分が自分の資金を使っているだけ」ということになると思います。

※4 ただ、他のサイトで「公職の候補者が、登録してある自分の資金管理団体に寄附する場合は特例があり、年間1000万円までは認められる。」とあった。これが本当なら、「自分(政治団体の代表者個人)から自分(の政治団体)へ寄付すること」は法的に存在するらしい(政治団体の法人格の有無とは別の問題なのか? とすると、上記の「※3」は誤り、となる)。どうもよく分からなくなった・・・。政治団体は税金がかからない?ことと関係あるんだろうな。僕が政治資金の基本をよく理解していなかったのかも知れない(今もよく分からない)。

※5 鳩山由紀夫メールマガジン406号によると「本人からの寄付には1000万円の上限がありますが、本人が資金管理団体に貸し付けるという方法をとれば上限はありません。したがって、収入の不足分を私が預けたお金を貸付の形にすれば問題がなかったのですが、既に過去の私の貸付総額が8000万円を超えていたので、これ以上借りられないと思ったのかもしれません。弁護士は当該秘書の行為は保身のためだろうと記者会見では述べていました。その通りかと存じます。」とされている。

政治資金規正法

第9条 政治団体の会計責任者は、会計帳簿を備え、これに当該政治団体に係る次に掲げる事項を記載しなければならない。
1.すべての収人及びこれに関する次に掲げる事項
ロ 寄附については、その寄附をした者の氏名、住所及び当該寄附の金額

第22条の6 
1何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
3 何人も、第1項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。

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