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2010年1月30日 (土)

検察の筋書き・目論見とその破綻

さっきコンビニで週刊文春と週刊新潮をパラパラと読んで、どちらだったか忘れたけど、1/23の小沢氏の事情聴取の前日の検察庁での会議で、所得税法違反(脱税)に詳しい検察官が参加していた、だから検察は最終的には所得税法違反(脱税)を狙っている、と出ていた。つまり、出口戦略として脱税を狙っていた。

まぁ、このくらいことは小沢さんは当初から見抜いていただろう。

ただ、この記事を読んで、僕は、今回の検察の筋書き(全く大したものではない)が見えた気がした。

今回の検察の当初の目論見は、今回の石川議員と池田元秘書と大久保秘書を起訴すると同時に、大久保秘書・石川議員または池田元秘書の共犯として小沢氏を在宅起訴する、それと同時に小沢氏の自宅の家宅捜索をして脱税の証拠となりえるものを全て取り押さえる、ということだったろう。

つまり、小沢氏の政治資金規正法違反(虚偽記載か不記載の共犯)としての起訴を突破口とし、小沢氏の私邸を家宅捜索して尻尾をつかみ、出口は脱税という、金丸元自民党副総裁を脱税で起訴したときの検察の成功体験(金丸私邸の家宅捜索で金の延べ棒が出てきてその原資について脱税で起訴)をそのままなぞろうとするものだ。

だからこそ、あれだけ、4億円の「原資」を執拗に問題にしたのだろう。検察としては、どうせ水谷建設の元社長の証言は(方々でウソの供述や証言をしまくってるので)証拠価値がないので裏献金で起訴は難しいと思っていた、しかし、4億円の原資を小沢氏がうまく説明できなければ脱税で起訴できると踏んでいたのだろう。

しかし、複数の点で、検察の誤算が露わになった。というか、もともと、僕のようなレベルの人間でさえ検察の筋書きが読める(気がする)のだから、検察の力はすごく落ちてると感じる。

その検察の力の劣化こそが、今回の検察の一番の誤算ではなかったのか。

1/23の事情聴取と石川・池田・大久保の取調べ状況などからみて、今回の検察の当初の筋書きは、既に完全に破綻してしまったと思う。なぜなら、次の2つの誤算が生じたからだ。

まず第1に、小沢氏が、1/23の聴取で、4億円の原資について一応成り立つ説明をしてしまったことだ。これで、4億円の中の1億円か5千万について「原資が不明」として脱税を問うことが極めて難しくなった。

第2に、大久保秘書が「自分は収支報告書の虚偽記載には関与していなかった」と供述している(そして、石川・池田両氏も、大久保秘書との共謀などはないと供述している)ことも、検察には大きな誤算だった。

このままでは、大久保秘書は「重過失による虚偽記入」での起訴しかなくなる。

つまり、このままでは、鳩山首相の秘書たちと全く同じパターンになってしまう。以下の読売新聞の記事は鳩山さんの秘書についてのものだが、事務担当者が石川議員と池田元秘書、会計責任者が大久保秘書となるという個人名が違うだけで、それ以外は全く同じパターンになってしまう。

「2009年12月24日 読売新聞 偽装献金、首相は嫌疑不十分で不起訴

 鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の偽装献金事件で、東京地検特捜部は24日、同会の事務担当者だった勝場啓二・元公設第1秘書(59)を政治資金規正法違反(虚偽記入)で東京地裁に在宅のまま起訴した。

 会計責任者だった芳賀大輔・元政策秘書(55)(現・私設秘書)については、同法違反(重過失による虚偽記入)で東京簡裁に略式起訴し、同簡裁は同日、罰金30万円の略式命令を出した。」

(※罰則を定めた25条では「第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。1(略) 2(略) 3 第12条第1項の報告書・・に虚偽の記入をした者 」となっているので、「虚偽の記入をした者」は、会計責任者ではなくタダの事務担当者でも、「正犯」になりえるようだ。末尾の条文を参照

いずれにせよ、大久保秘書や石川・池田両氏との共謀についての供述が得られていない以上、小沢氏を政治資金規正法違反の大久保秘書などの「共犯」として起訴することなど夢のまた夢だ。

当初からの検察の狙いは、とにかく小沢氏を在宅でも何でもいいから起訴したい、それができされすれば、直ちに小沢氏の私邸を家宅捜索して脱税の尻尾をつかむことができる、というものだった。しかし、上記のような流れで、小沢氏の起訴は極めて難しくなった。

今の検察首脳は、もはや打つ手なしで、首を洗って待つような心境で居るのではないだろうか?

政治資金規正法12条と25条の引用

第12条 政治団体会計責任者(報告書の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、毎年12月31日現在で、当該政治団体に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、その日の翌日から3月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合(第20条第1項において「報告書の提出期限が延長される場合」という。)には、4月以内)に、第6条第1項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出しなければならない。
1.すべての収入について、その総額及び総務省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その金額及びこれを納入した者の数
ロ 同一の者からの寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附をした者の氏名、住所及び職業、当該寄附の金額及び年月日並びに当該寄附をした者が第22条の5第1項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨
ハ 同一の者によつて寄附のあつせんをされた寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該寄附のあつせんに係る寄附の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日 (以下、略)
第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
1.第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者
1の2.第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者
2.第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者
3.第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者《改正》平19法135
2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。」

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検察OBの2人が今の検察を批判(日経)

今日(2010/1/30)の日経新聞で、検察OBの2人が今の検察を批判していた。一部引用しておきます。

前検事総長の但木敬一氏は、「検察が政治的になってはいけない。与党であろうと野党であろうと特定政党や政治家をターゲットに、これに打撃を与えることを狙って検察権を行使することは到底許されない」と述べていた。

この「到底許されない」ことを、今の検察がやっているのでは、という主張だ。

また、同氏は、法相の検事総長に対する指揮権について、「検察の暴走に歯止めをかける民主的システムであり、存在意義はある。・・・検察が国民の信を失うようなことになれば指揮権発動が現実性を帯びることになる」と述べていた。

また、サンプロではいつも検察寄りの立ち位置で発言をしている元東京地検特捜部長(現中央大学法科大学院教授)の宗像紀夫氏も、「単に(小沢氏の)身内のお金が動いて政治資金収支報告書に不記載だったというだけで、大騒ぎする話なのかという気持ちはある。検察の意図の裏には公共工事利権の解明があるのだろう。ただ収賄とかあっせん利得といった犯罪が成立する可能性は低い

身内の金が動いているだけなので、鳩山総理と同じパターンで、報告書の訂正か在宅起訴かくらいで済む話だ。家族名義にしたことで贈与の話もでているが、これもは鳩山総理と同じパターンで、もし贈与税がかかるはずだったと仮定しても脱税ではなく修正申告で済む話だろう。

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2010年1月29日 (金)

オバマも秘書が逮捕されるんだろうか

2010/1/21に、オバマ米大統領が金融危機の再発防止への金融規制案を発表したらしい。

僕が興味を持ったのは、金融機関の事業内容に一定の制限を設けること、つまり、銀行にヘッジファンドの保有とヘッジファンドへの出資を禁止することだ。

フランスのサルコジ大統領も「銀行の業務に投資は必要ない」と言ってたが、これを実行しようとするものだ。日本も続くべきではないだろうか。

ソースは大前研一氏のメルマガです。以下に一部引用しておきます。

新金融規制の概要をまとめると以下のようになっています。

・銀行への規制:高リスクの投資を規制、自己資金勘定での高リスク
 投資を制限する
・銀行・投資銀行への規制:「大きすぎてつぶせない」状況をなくすために、市場借入(負債)に上限を設ける

 ヘッジファンドや未公開株を手がけるファンドの所有、投資を禁止すれば、いま銀行が行っている業務の半分は出来なくなります。

 さらに、高リスクかどうかは別として自己資金勘定での投資を制限すればゴールドマン・サックスなど、ウォール街の投資銀行の利益は激減するでしょう。

 今期ゴールドマン・サックスは収益、利益の相当な割合を自己資金勘定から叩き出しています。銀行とも投資銀行とも呼べない有様ですが、規制が入ると収益、利益は一気に圧縮されることが予想されます。

 また、銀行に対して市場がまだまだ資金を提供しようとしても、市場借入(負債)に上限を設けることでそれを出来なくしてしまうというのも、かなり大きな影響があると思います。

 こうしたことが実現できれば、まさに利権の中心になっているウォール街を沈黙させることになりますから、オバマ大統領に実行力があるなら、ぜひやってみて欲しいと私は思います。

 しかし、さすがに影響力が強すぎてかなりの抵抗が予想されます。
 おそらくオバマ大統領そのものを潰しにかかる勢力も出てくると思います。

オバマも秘書が逮捕されたりするんだろうか^^;

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みずほ情報総研の知財セミナーがあるようです

最近は知財セミナーが多いのですが、その一つとして、特に参加費は無料ということなので、ご紹介させて頂きます。以下、引用です(みずほ情報総研の方には、以前、このブログのコメントで親切にご教授して頂いたことがありました)。

このたびみずほ情報総研では中小企業の経営や事業に貢献する知財戦略をテーマとした「知財戦略コンサルティングシンポジウム2010」を開催することになりましたので、ご案内いたします。

○知財戦略コンサルティングシンポジウム2010~中小企業における知財経営の定着に向けて~
http://www.mizuho-ir.co.jp/seminar/info/2010/chizai.html
○日時 2010年3月13日(土曜日)14時~17時30分(開場13時30分)
○場所 六本木アカデミーヒルズ 40階 キャラントA
○参加費 無料
○内容 中小企業における知財戦略の立案と定着に関する講演・パネルディスカッション
詳しくはホームページをご覧ください。

このシンポジウムの売りは、以下の5点です。

・中小企業における知的財産経営を「定着」という新たな観点から考え直すこと・「特定の事例を深く知りたい」という過去のご要望にお応えするため、田野井製作所様(東京都)のご協力を得て全社参加型(社長、役員、担当者)のパネルディスカッションがあること
※このような形式のパネルディスカッションは初めての試みと考えられます。
・田野井製作所様のほかにも知財戦略の支援事例を複数紹介すること(企業は2月下旬に公表予定です)
・的場成夫弁理士、鮫島正洋弁護士といった知財コンサルの第一線で活躍する専門家の講演と支援事例の解説があること
・開催曜日が土曜日なので企業勤務の方や地方の方も参加しやすく、会場も休日のカジュアルな雰囲気に相応しいこと

過去2年間のシンポジウムも各方面で大きな話題になりましたが、今年もおすすめできる企画になりました。
今後の中小企業における知的財産活動を考えるためのヒントをご提供できると思います。

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2010年1月28日 (木)

検察リークに対する刑事告発の動きはどうなったの?

少し前に、検察リークに対して有識者たちが特捜部長などを刑事告発するという動きがあったと報道をみましたが、あれからどうなってるのでしょうか。

週刊朝日2010/2/5号が「本誌にリークされた〝検察情報〝」と題し、検察リークの具体的事実を記事にしています。

http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-239.html

によると

【以下引用】

「・・・ところが〝小沢聴取"の直前、編集部にこんな情報が寄せられた。ニュースソースは明かせないが、東京地検特捜部の「関係者」からのリークである。
「小沢は、何があっても必ずやるよ。強硬派筆頭の大鶴(基成・最高検検事)さんは「証拠は揃った。あとは何でやるかだ」と話している。狙いはあっせん収賄だが、ダメでも政治資金規正法違反の「共犯」であげられる。脱税でだってできるからね。ただ、最後は議員辞職と引き換えに手を打つという方向も残している・・・・・」
「相手が民主党なんで、大鶴さんも法務大臣の指揮権発動の可能性もちゃんと視野に入れている。発動させないためにも、もっとマスコミを使って風を強く吹かせないと。場合によっては、国会に逮捕許諾請求を出させないといけないかもしれない」(同)」

【引用終わり】

こういう具体的事実が週刊朝日に出ているので、この事実だけで国家公務員法違反(守秘義務違反)の犯罪構成要件を充足すると思います。リークを行ったのは誰かの個人の特定は捜査機関がやるので、刑事告訴には必要ないと思います。

刑事告発すれば、検察が検察官個人を捜査することになり、起訴しないかもしれませんが、そのときは検察審査会が2回、起訴相当の議決をすれば自動的に選任された弁護士が検事役となって起訴するから問題ありません。

今、検察は追い詰められていると思います。刑事告発で「詰み」になるのではと思います。

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2010年1月27日 (水)

小沢氏の虚偽記載での立件のハードルは高い

前々回(2010/1/25)のエントリで、次の毎日新聞 2010年1月25日の記事を引用した。

 外形的には石川議員や池田元秘書が虚偽記載を「報告」し、小沢氏が「了承」したようにも見えるが、最大のネックは小沢氏を含め3人とも「会計責任者」ではないことだ規正法は、正しい収支報告書の提出を会計責任者に義務づけている。当時の会計責任者は小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(48)=同=で、石川議員や池田元秘書は虚偽記載を大久保秘書に報告したと供述している。しかし、会計責任者ではない小沢氏は「大久保秘書と共謀したり明確に虚偽記載を指示したようなケースでなければ、単なる報告と了承で規正法違反に問うのは難しい」(ある法務・検察幹部)

もし仮に小沢幹事長が「個々の虚偽記載を知っていた」という供述があったとしても、小沢氏に、「会計責任者である大久保秘書との共謀や同秘書への指示・教唆・幇助」の事実が証明できなければ、政治資金規正法上、虚偽記載の罪の「共犯」として立件することは難しいということだ(次の条文)。

政治資金規正法違反の刑罰(5年以下の禁固・・・)は25条だが、「虚偽記載」の罪の内容は12条1項に記載されている。同法12条と25条の一部を次に抜粋する。

政治資金規正法12条と25条の引用

第12条 政治団体会計責任者(報告書の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、毎年12月31日現在で、当該政治団体に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、その日の翌日から3月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合(第20条第1項において「報告書の提出期限が延長される場合」という。)には、4月以内)に、第6条第1項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出しなければならない。
1.すべての収入について、その総額及び総務省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その金額及びこれを納入した者の数
ロ 同一の者からの寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附をした者の氏名、住所及び職業、当該寄附の金額及び年月日並びに当該寄附をした者が第22条の5第1項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨
ハ 同一の者によつて寄附のあつせんをされた寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附のあつせんをした者の氏名、住所及び職業並びに当該寄附のあつせんに係る寄附の金額、これを集めた期間及びこれが当該政治団体に提供された年月日 (以下、略)
第25条 次の各号の一に該当する者は、5年以下の禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
1.第12条又は第17条の規定に違反して報告書又はこれに併せて提出すべき書面の提出をしなかつた者
1の2.第19条の14の規定に違反して、政治資金監査報告書の提出をしなかつた者
2.第12条、第17条、第18条第4項又は第19条の5の規定に違反して第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に記載すべき事項の記載をしなかつた者
3.第12条第1項若しくは第17条第1項の報告書又はこれに併せて提出すべき書面に虚偽の記入をした者《改正》平19法135
2 前項の場合(第17条の規定に係る違反の場合を除く。)において、政治団体の代表者が当該政治団体の会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠つたときは、50万円以下の罰金に処する。」

この条文によると、「虚偽記載の罪」は、犯罪の主体が「会計責任者」(この場合は大久保秘書)に限定される身分犯のようなもので、他の者はその「共犯」となることができるに過ぎない。 だから、会計責任者に「虚偽記載」の犯罪構成要件と故意があって犯罪が成立しないと、他の者はどんなに悪性のある行為をしていたとしても、無罪のままなのだ。なぜなら、「正犯」が居なければ「共犯」は成立しえないから。

追記(2010/1/30): 上の記載については間違っているようなので、取消線を入れておきます。次の読売新聞の記事では、会計責任者ではない事務担当者も、「共犯」ではなく「正犯」として起訴されています。政治資金規正法12条のみを見ると、虚偽記載・不記載の罪は「会計責任者を主体とする罪」のようですが、同法25条は、誰でも罪の主体になる書き方をしています(上記の条文を参照)。

「12月24日14時29分配信 読売新聞 偽装献金、首相は嫌疑不十分で不起訴

 鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の偽装献金事件で、東京地検特捜部は24日、同会の事務担当者だった勝場啓二・元公設第1秘書(59)を政治資金規正法違反(虚偽記入)で東京地裁に在宅のまま起訴した。

 会計責任者だった芳賀大輔・元政策秘書(55)(現・私設秘書)については、同法違反(重過失による虚偽記入)で東京簡裁に略式起訴し、同簡裁は同日、罰金30万円の略式命令を出した。」

新聞報道では、今のところ、大久保秘書の供述はほとんど出ていないが、大久保秘書は「二度目」だから、検察の手口には「耐性」が出来ているだろうから、検察の口車に乗ってベラベラしゃべることはないだろう。

とすると、会計責任者である大久保秘書を「虚偽記載の正犯」として立件できるかは、かなり難しいのでは?

その意味で、小沢氏はもちろん、石川議員や元秘書についても、立件のハードルは相当高いのでは、と思う。

2010/1/26毎日新聞http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100126ddm041010004000c.htmlの「公判中の西松建設の違法献金事件で検察側は、会計責任者だった大久保秘書を会計事務の「統括者」と位置づける。今回も同じ陸山会を舞台にしており、石川議員、池田元秘書と、大久保秘書との共謀関係の立証は必須。ある法務・検察幹部は「特捜部はまず足元を見て捜査してほしい」と話している。」という記事内容も同じ趣旨だろう。

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金を渡したという供述や検察リークの信憑性

ネタりかによると「JNNが23、24日両日に行った世論調査によれば、小沢氏と検察のどちらを支持するかという問いには、半数を超える54%が「検察」と答え、「小沢氏」とした人は7%、「どちらも支持できない」が36%だった。」そうだ。

これを見ると、何でこんなことにと思うんだけど、僕が国民一般の感覚と違うだけなのだろうか?

どういう人や組織を信用できるかどうかという感覚が大きく違う訳で、国民の間での経済的な二極化だけでなく、一般生活上での常識や感覚の二極化も激化しているんだろう。

なお、日経ビジネスが1/18に行ったビジネスマンを対象としたネット世論調査の結果は、少し様子が違うようだ。

これによると、小沢氏は幹事長を辞める必要なしという意見と辞めるべきという意見が拮抗している。また、検察の手法は強引だという意見が適切だという意見よりも多い

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100122/212361/?P=2

20100127

話は違うが、今の水谷建設元社長などの供述の信憑性について、落合弁護士がとても興味深い記事を書いていた。以下に引用しておきます。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20100126

「かつて、自民党の実力者であった故・梶山静六氏に関する贈収賄疑惑があり、金を渡したと供述する者があって、一時は信憑性があるものとして報道(その時も「リーク」があったのかもしれませんが)もされていましたが、実は、その供述者が金を着服していて、それを隠して「渡した」と供述していたことがわかって、その線での捜査が頓挫した、ということがありました。梶山氏に累が及びかねないことがわかっていながら、苦し紛れにそういった虚偽供述をする者がいる、実際にいた、ということは、こういった授受の認定が一筋縄では行かず、一見、信憑性がありそうな供述であっても虚偽である場合もある、ということを示していると言えるでしょう。 ついでに言うと、その調書を見たわけではありませんが、梶山氏に金を渡したと虚偽供述していた着服者は、おそらく、まことしやかに、渡した時期、場所、その際の梶山氏の言動等々を供述し調書化されていたはずで、着服が判明せず金を渡したと頑強に言い張っていれば、かなり深刻な事態に陥っていたということも十分あり得ます。」

2010年1月27日 読売新聞の記事も参考になる。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100127-OYT1T00826.htm

「郵便料金の障害者割引制度が悪用された事件に絡み、実体のない障害者団体に偽の証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元雇用均等・児童家庭局長、村木厚子被告(54)の初公判が27日、大阪地裁であった。

・・・ 事件を巡っては、捜査段階で容疑を認めていた倉沢被告が、自らの公判で村木被告との共謀を否定。村木被告の指示を認めていた上村被告も、自らの公判前整理手続きで「指示はなかった」と供述を翻した。

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2010年1月25日 (月)

小沢氏の立件にはハードル

毎日新聞 2010年1月25日の記事の中に「立件へハードル」という部分がある。以下に引用。

 外形的には石川議員や池田元秘書が虚偽記載を「報告」し、小沢氏が「了承」したようにも見えるが、最大のネックは小沢氏を含め3人とも「会計責任者」ではないことだ。規正法は、正しい収支報告書の提出を会計責任者に義務づけている。当時の会計責任者は小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(48)=同=で、石川議員や池田元秘書は虚偽記載を大久保秘書に報告したと供述している。しかし、会計責任者ではない小沢氏は「大久保秘書と共謀したり明確に虚偽記載を指示したようなケースでなければ、単なる報告と了承で規正法違反に問うのは難しい」(ある法務・検察幹部)

今のところ、報道の事実では、小沢幹事長が「(年間の収入と支出の総額などの概略の了承はあるとしても)個々の虚偽記載を了承した」という供述はどこにもないと思うので、この点、上の記事は間違っている。

ただ、この点は措くとしても、つまり、もし仮に小沢幹事長が「個々の虚偽記載を了承した」という供述があったとしても、なお立件は難しいというのが上の記事だ。

つまり、小沢氏に、「会計責任者である大久保秘書との共謀や同秘書への指示」がなければ、政治資金規正法上、虚偽記載の罪の「共犯」として立件することは難しいということだ。

ということは、小沢氏と同じように、石川議員についても立件しようとすれば、「会計責任者である大久保秘書との共謀」という事実がなければ立件できないのだろう。だから、大久保秘書が否認していて、大久保秘書を立件できなければ、石川議員も「共犯」に問うことはできなくなる。

まぁ、法律的に無理でも、検察が無理スジでも小沢氏を立件して政治的失脚を狙うことは可能だ。後は(どうせ無罪になるとしても)公判を長引かせれば、小沢さんを政治的に葬り去ることはできる。

だから、これだけ強力な権力を検察に与えているのがおかしい訳で、欧米では、このような「捜査権と訴追権との両方」を検察が持つ制度はない(米国の政府高官などを追及するために特別に任命される「独立検察官」などは例外だろう)、ということだ。

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2010年1月20日 (水)

検察の捜査権をなくしてしまおう

多くの人が言ってるように、今の検察の暴走は異常だが、誰にも止められない(指揮権発動すれば別だが)。

米国では検察には捜査権はなく、刑事訴訟を行うだけだそうだ。

その代わり、各地の地方警察と別に、FBI(連邦捜査局)がある。

日本の検察のように、捜査権と起訴権の両方を持ってると、暴走しても、誰にも止められなくなってしまう。

特捜を解体して、検察は起訴と公判に専念させるべきだ。

もう、特捜が政治の腐敗を追及する時代ではない。なぜなら、政権交代が現実になったのだから、これからは政権が腐敗すれば政権交代をさせればよいのであり、それが憲政の常道だと思う。

追記: 米国では、検察は起訴権は持たないようだが、政治家・政府高官への追及などでは「独立検察官」が、その都度、選任されてやっているようだ。この「独立検察官」は捜査権と起訴権をたぶん持つんだろう。この「独立検察官」は、おそらく、特定の事件について一時的に設置されるもので、日本の特捜のように「常設的」なものではないのだろう。日本もこういう制度にしてもよいのでは(常設にすると、今の特捜のように、自分で「自分のための仕事(自分の組織防衛のための仕事)」を作ってやるなど、ろくなことにならない)。

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2010年1月19日 (火)

今の常軌を失した検察と政権末期(当時)の自民党との類似性

小沢問題で石川議員などを訳の分からない「無理スジ」の容疑で逮捕した今の検察をみてると、昨年8月の政権末期の自民党の姿(劣化を露にした姿)とダブって見える。

昨年の7~8月頃の末期政権の自民党の断末魔の状況は酷いものだった。ここまで劣化してたのかと多くの国民があきれ果てた。

今の検察もそうだ。常軌を逸して、ついに自壊作用を始めたようだ。

阿修羅のsmacという人の投稿が今回の解説として詳しい。多分、弁護士などの専門家だろう。

http://asyura.com/10/senkyo77/msg/859.html

http://asyura.com/10/senkyo77/msg/724.html

これを見ると、今回の検察の容疑が無理スジで、石川議員などが無罪になる可能性が高いことがよく分かる。

今のようにネット利用が普及して国民の民度が向上してくると、政治浄化に対する検察の役割は限定的になってよく、その代わりに選挙権の行使で浄化していくという方向だと思う。その意味で、検察の政界浄化の歴史的役割は終わりつつあると思う。

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小沢問題(検察問題を含む)について

小沢問題(検察問題を含む)について、僕が考えたことを述べます。

1 検察官僚によるマスコミへのリークについて

千葉法務大臣は、直ちに、検事総長に対して、「検察庁内に居るとされる検察リークをした国家公務員法違反の犯人を捜し出せ、及び、検察庁内の職員に対してリークを今後は(今後も?)しないように徹底せよ」と指示する業務命令を出すべきだ。

もし、それでもリークが続くようなら、検事総長の業務懈怠責任を問えることになる。他方、これでリークがバタッと止んだなら、やはり検察庁内に国家公務員法違反の犯人がいたということが明白になる。どちらに転んでも良い結果だ。

今、有識者が、東京地検特捜部長などに対して検察リーク(国家公務員法違反)の刑事告発をする準備をしているらしい(東京地検特捜部長はリークの共犯という位置づけだろう)。

これが出たら、面白いことになる。たとえ検察が不起訴にしても、検察審査会が2回起訴相当の議決をすれば、選任された弁護士が東京地検特捜部長などを訴追できるからだ。

2 今回の検察の動機について

今の大久保秘書の公判は3月の判決で、無罪になる可能性が高い。

検察は、それは絶対に避けたい。では、検察はどうしたらよいか。

大久保秘書を別の件で逮捕・起訴して、今の公判と併合審理させようとしているのかどうか、それが可能かどうか分からない。もし併合審理されれば、3月の無罪判決は無くなる(公判は、併合された新しい今回の事件を審理するため、まだまだ続くことになる)。

併合審理されなければ、とりあえず3月に無罪判決が出る。

ただ、今の公判の事件で無罪判決が出ても、今度の新しい事件で有罪にできれば、検察のメンツは何とか保てると検察は思っているのかも。

国民は細かいことは分からないから、とにかく何の事件でもよいから、大久保秘書を有罪にできれば国民からバカにされなくて済む。

それを検察は今、やっているのだと思う。

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2010年1月15日 (金)

小沢さんへの強制捜査について

これについては、いろんな見方が既に出ていると思うんですが、僕の見方を書いておきます。

あるブログで見たところ、大久保秘書の事件の担当裁判官に対してプレッシャーをかけるためのものではないか、という見方もあるらしいが、かなり当たってるのでは?

というか、裁判官に対して、というよりも国民に対してのアリバイ作り、なのではないだろうか。

つまり、今年3月に判決が出る小沢秘書の公判では、無罪になる可能性がますます高くなっている(例えば、もと西松建設の担当幹部が、「政治団体は、代表者も職員も別で、西松の友好団体だが、ダミー団体とは思ってなかった」と法廷で証言)。

もしこのまま、3月になって無罪判決が出れば、検察は赤ッ恥をかくことになり、その結果、国民からバカにされ、検察組織の人事などに民主党が手を突っ込んでガタガタになる恐れがある。

検察もバカじゃないから、無罪判決が出そうだということは当然分かる。だから焦った。

それで、苦肉の策として、無罪判決が出たときの予防線として、「まだこちらはいろいろ調べてる途中なんだ、無罪判決が出たくらいで騒ぐんじゃねぇ!」と国民にアピールするために、そういうポーズを取るために、今回の強制捜査に打って出た、そして、そのまま時間を稼いで、国民が忘れてくれるのを待つ、という戦略(戦略というには余りにお粗末だけど)を考えているのでは、と思う。

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2010年1月11日 (月)

参院選前に国家戦略局の大臣を小沢さんにしてトロイカ中心の体制で

最近、政府の国家戦略担当を兼務した仙石さんが、消費税の議論を早くから始めるべきだと盛んに主張している。

まぁ、政治家もビジネスと同じで、他との違い・差別化要因が大切だ。

だから、仙石さんは、次の総理候補として自分を大衆に売り込むべく、管さんのライバルとして名を上げたいとみて、今、消費税などで、管さんとの差別化を狙ってきたと感じた。

仙石さんも確かに良い仕事をしているが、やはり、民主政権を選んだ多くの国民は、鳩山、管、小沢のトロイカでここ7~8年はやってほしいと思っていると思う。僕もそうだ。

ただ、今、裁判を抱えている小沢さんを内閣には入れられない。

しかし、もし今年3月ごろと言われる東京地裁の公判の判決で小沢秘書が無罪となったら、鳩山さんは、小沢さんを国家戦略大臣(副総理兼務でもよい)として内閣に入れた方がよいと思う。

そうすれば、「政権の外の小沢の意向が・・・」とか言われなくなり政策決定の一元化が確保できるし、参院選前に内閣支持率を上げることができると思う。

今の仙石さんが国家戦略大臣という体制は、鳩山、管、小沢のトロイカ中心でやってほしいという立場からは、据わりが悪いと感じる。

今回、うまい具合に、管さんが財務大臣になったので、仙石さんにはちょっと悪いけど、仙石さんは行政刷新大臣だけにして、国家戦略大臣の方は小沢さんに任せるのがトロイカ中心の体制を維持するのにベストだと思う。

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