FDの日付の矛盾に気付きながら、何故、大阪高検は起訴を認めたのか?
前田検事がFDファイルの日付を書き換えたこと(前田検事が過失によるものと説明していたとしても)、FDファイルの日付が事件の構図と矛盾していることに、前田検事の上司は、途中で、気付いていた。
それなのに、途中で気付いたのに、何故、大阪地検は起訴・公判を続行したのか?
FDファイルの日付が事件の構図と矛盾していることに途中で気付いたのに、大阪高検は、何故、起訴・公判の続行を認めたのか?
矛盾に気付いた時点で公判を中止するという考えは無かったのか?
冤罪になってもいいから、とにかくポイント(人事評価)を稼ごうとしたのだろうか?
以上は、阪口徳雄弁護士のブログを見ての感想です。
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/62060003.html
以下、このブログの一部引用です。
それより、もっと重要な問題は、FD捜査報告書と明らかに矛盾する事件を何故、検察という組織体が起訴することになったのか、その解明がより重要だろう。(中略)
村木さんを起訴するかどうかの判断は主任検事一人でなく、特捜部副部長、部長、大阪地検の次席検事、検事正、大阪高検検事長まで決済を仰ぎ、起訴している。
04年6月上旬に村木さんが、上村被告に偽証明書の作成を指示したという内容で相談・決済を仰いでいると思われるが、FDの最終更新日が『6月1日』との捜査報告書と矛盾することは明白。
その場合に上記客観的事実の矛盾を特捜部の部長らはこれをどう理解したのか。(中略)
何故、このような素人にでもわかる「捜査報告書」との矛盾がありながら起訴したのか。もし矛盾を知りながら起訴したとなれば、これはもっと罪深いし「組織的犯罪」。他方、見過ごしたというなら、検察組織の機能の劣化がひどすぎる。これらの問題は「特異な検事」の問題ではない。
これらの解明は、特異な検事の問題=個人的な問題でなく、起訴に関係した特捜部、検事正、検事長などの検察という組織体の構造的な問題点が含まれているからである。
* * * * * * * * * *
新聞報道によるとこの改ざん事件は次の通りであるとされている。
① 2009/5/26、上村被疑者を逮捕。同時にFDを押収。
② 6/14 村木さんを逮捕。
③ 6/29、FDの最終更新日が『6月1日』との捜査報告書が事務官によって作成されていた。
④ 7/4、村木さんを起訴。
⑤ 7/中頃、前田検事はFD内に記録された偽証明書のデータの最終更新日時を「04年6月1日1時20分6秒」から「04年6月8日21時10分56秒」に改ざんしたという。(改ざんの事実は間違いでないが、この時期に改ざんしたかどうかは不明)
⑥ 7/16日にFDが上村勉被告に返還された。
⑦ 公判前準備手続きで上記③のFDの捜査報告書が開示され、村木さんが6月上旬でなく、それ以前に上村被告人に指示しないと矛盾することを発見。
⑧ 2010/1/27第1回公判で、検察の6月上旬という主張と捜査報告書の矛盾が明らかになる。
⑨1月末か2月初めごろ。主任検事が特捜部の副部長らに改ざんを認めたが、そのまま放置された様子。
⑩ 9/10村木さん無罪。判決で、村木さんが指示した日時がFDの捜査報告書と違うことが指摘された。
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コメント
愛読者です。
昨夜9時からのNHKの特集番組では、上村氏の弁護士達が『卑劣な罠』だったのではないかと述べられていました。
メディアは、これまでの『絶対検察主義』による偏向報道を改めるのかも知れません。
投稿: 愛読者 | 2010年9月27日 (月) 11時09分
愛読者さん こんにちは
>昨夜9時からのNHKの特集番組では、上村氏の弁護士達が『卑劣な罠』だったのではないかと述べられていました。<
僕もみてましたよ。
特捜OBの弁護士、言い訳の羅列で時間をとって、聞いててイライラしました。
江川さんは、自分の信念に基づいてずばりと言ってる感じがしました。
検察擁護していた立花隆も、困ったなという顔してましたね。
今回のことと尖閣諸島の問題とで、国民やマスコミも、そろそろ検察盲信から覚醒するだろうと思います。
投稿: 寝たろう | 2010年9月27日 (月) 13時23分