« 前田検事の「特別公務員職権濫用罪」での逮捕はないという最高検からのメッセージ | トップページ | FD改竄当時の検事総長・樋渡利秋氏と特別公務員職権濫用罪 »

2010年10月16日 (土)

小沢氏側の検察審査会議決に対する行政訴訟

この件について、いろいろ議論があるが、次の記事が最も納得が行く。

http://news.livedoor.com/article/detail/5076570/

小沢弁護団が訴状に代わって公表した文書の要旨にはこう書かれている。
 
今回の議決は(1)陸山会の土地購入をめぐる、いわゆる「期ずれ」についての虚偽記載の事実(2)陸山会が小沢氏から4億円を借り入れたことについての虚偽記載の事実とを犯罪事実としている。

しかし、4億円借り入れの事実は、小沢氏に対する告発、不起訴処分、検察審査会の1回目の審査とそれによる起訴相当議決、再度の不起訴処分のいずれでも容疑事実として取り上げられていない。 

強制起訴を行うには、検察官の2回の不起訴処分と検察審査会の2回の議決とを必要とした検察審査会法に正面から反する。

(中略)
識者はどうか。産経新聞からコメントを拾ってみる。

検察OBの土本武司筑波大名誉教授は「起訴手続きの差し止めは、行政訴訟の対象にならない。刑事裁判で争うべき問題だ」と、仙谷長官とほぼ同じような見解だが、これも一般論で、昨年から検察審査会議決に法的拘束力が与えられていることや、今回の議決そのものの異常さを考慮した発言ではない。

一方、阿部泰隆中央大教授(行政法)はかなり意見が異なっている。

「これまでの常識では、起訴は刑事手続きだから刑事裁判で争うべきで、行政訴訟で争うのは許されない」。ここまでは仙谷長官や土本名誉教授と同じようだが、「これまでの常識では」という但し書きがある。ポイントはこのあとだ。

「ただ、市民にとって刑事裁判で被告となるのは苦痛だ。今回は、検察審査会が2回目の議決で本来の審査対象を超えた部分を犯罪事実に含めたのは違法ではないかということが論点。通常の起訴の議論とは異なり、この点は行政訴訟で判断すべきではないか。起訴という国家権力を行使するという点で検察審査会も検察官と同じで、合理的証拠がなく起訴したとすれば、国家賠償責任が認められる可能性もある」

阿部教授は「2回目の議決で本来の審査対象を超えた部分を犯罪事実に含めたのは違法ではないかということが論点」と、今回の議決の異常さをふまえて、一般論に流れるのを避けた発言をしている。

以下は私見。

今回の起訴議決は、「起訴に向けての、検察庁の内部の事務手続」ではない。法律に従って行われる個別の行政処分だから、行政訴訟の対象となりえるだろう。

また、小沢氏側の弁護士の主張のように、起訴議決は、期ズレと4億円の虚偽記載との2つの事実を対象として検討した上で起訴議決をしたものだから、期ズレの事実だけを対象としていたら(共謀がない、処罰価値がないなどの理由で)起訴議決をしなかった可能性がある。よって、この議決は適法性を欠いたもので、無効というべきだろう。

|

« 前田検事の「特別公務員職権濫用罪」での逮捕はないという最高検からのメッセージ | トップページ | FD改竄当時の検事総長・樋渡利秋氏と特別公務員職権濫用罪 »

雑談(政治関係)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/510700/49762246

この記事へのトラックバック一覧です: 小沢氏側の検察審査会議決に対する行政訴訟:

« 前田検事の「特別公務員職権濫用罪」での逮捕はないという最高検からのメッセージ | トップページ | FD改竄当時の検事総長・樋渡利秋氏と特別公務員職権濫用罪 »