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2012年4月30日 (月)

小沢一郎氏の無罪判決中の虚偽記載の成否は民法の問題が争点になっている

1.小沢氏の無罪判決は、もし控訴しても有罪になる可能性は「ほぼゼロ」だ。

それのなに、もし今回、控訴するならば、有罪になる可能性がほぼゼロなのに敢えて控訴して被告人の人権(無用な刑事裁判に拘束されない権利)を侵害することになるから、控訴権の濫用になるだろう。

なぜ「ほぼゼロ」なのか。それは、この判決は、小沢氏は「秘書からの説明で記載内容そのものは認識してしたとしても、その記載内容が虚偽であることまでは認識していなかったから故意がない、さらに、故意を前提として認定される共謀もない」という理由で無罪としている。このように故意もなく共謀もないと認定されている以上、控訴しても新たな証拠が無い限りこれに反して「故意も共謀もある」と認定されることはまず在り得ないからだ。

2.小沢一郎氏の無罪判決については、既に弁護士の方々が適切な解説をアップしている。これらを読むと、いかにTV、新聞の解説のレベルが低いかが分かる。例えば次の2つ。

http://esquire.air-nifty.com/blog/2012/04/post-ddfa.html

http://yamebun.weblogs.jp/my-blog/

http://inotoru.dtiblog.com/

3.問題は今回の無罪判決においても、石川議員などの秘書の行為について虚偽記載を認めている点だ。石川議員などは、もし小沢氏の判決が確定したら、今のヤメ検の弁護士を解任して、小沢氏を弁護した弘中惇一郎弁護士など民法に強い弁護士に代えるべきだ。
その理由は次のとおり。

今回の判決では、
①小沢氏からの4億円は陸山会の経理に混入したから「預り金」(小沢氏の所有)に留まるものではなく「借入金」(陸山会の所有)となったと認定できるので、収支報告書に記載すべきだった、それなのに記載しなかったのは不記載の罪に該当する、
②問題の土地の本登記の日を翌年にずらす合意については、売買契約から売買予約への切り替えの合意ではなく、所有権移転はあくまで代金払い=仮登記のときだったと解釈される、したがって、代金の支払については仮登記があった年度の収支報告書に記載すべきだったのに本登記があった年度の収支報告書に記載しているが、これは期ズレであり、虚偽記載の罪に該当する、
と認定した。

上記の①と②の争点は、いずれも民法(及び会計)の問題であり刑法の問題ではない。一般にヤメ検の弁護士は民法には疎い可能性が高いので、このような争点の裁判で勝てる見込みは少ない。よって、民法にも強い弁護士に交替させた方がよい。

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