カテゴリー「発明の歴史」の2件の記事

2009年3月31日 (火)

発明の歴史(日経ビジネスの記事より)

日経ビジネス2009/3/30号に「ポール・ケネディ 米エール大学教授が語る イノベーションの本質と日本の強み」という記事があり、その中に主な産業界の革新(及び経済・経済学の革新)の年表が出ていたので、一部を要約してメモしておきたい。

1760年代 ・英国で産業革命が始まる。・ワット(英)の蒸気機関

1770年代 ・アークライト(英)の水力紡績機 ・アダム・スミス(英)「国富論」(労働が富の源泉)

1830年代 ・ピクシー(仏)が世界初の機械式発電機を製作

1850年代 ・ベッセマー(英)がそれまでよりも硬く強い鉄鋼を生産できるベッセマー製鋼法を発明

1860年代 ・ノーベル(スウェーデン)がダイナマイトを発明

1870年代 ・第2次産業革命(重化学工業の発展) ・ベル(米)が電話機を発明 ・エジソン(米)が白熱電球を発明 ・マルクス(独)「資本論」

1900年代 ・米フォード・モーがT型フォード発売

1910年代 ・第1次大戦

1920年代 ・1929年、ニューヨーク株式市場で大暴落、世界恐慌へ

1930年代 ・ケインズ(米)「雇用・利子及び貨幣の一般理論」 ・ハーン(独)が核分裂を発見 ・世界初の電子計算機「ABC」(米) ・第2次世界大戦勃発

1940年代 ・シュンペーター(オーストリア)「資本主義・社会主義・民主主義」(創造的破壊) ・米国が原子爆弾を製造し広島・長崎に投下、終戦

1950年代 ・米テキサス・インスツルメンツ(発明者:キルビー)がIC(集積回路)を発明 

1960年代 ・フリードマン(米)がマネタリズム確立 ・東京オリンピック ・米の大学でネットワーク運用開始(インターネットの前身) ・アポロ11号月面着陸

1970年代 ・電子メール登場 ・日清食品が世界初の「カップ麺」発売 ・第1次石油ショック ・ブラック・ショールズ方程式(金融派生商品の価格決定) ・米アップル「アップルⅡ」発売 ・ソニー「ウォークマン」1号機を発売

1980年代 ・プラザ合意(1985) ・ベルリンの壁崩壊(1989)

1990年代 ・米でWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)閲覧ソフト「モザイク」登場

2000年代 ・ホンダが本格的な2足歩行ロボット「ASIMO」を発表 ・米国同時多発テロ(2001) ・サブプライムローン危機(2008)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 1日 (木)

経済危機時に発明ラッシュの訳

今日の元旦の日経の1面で、発明のことが出てたのでつい見てしまった。

世界恐慌や終戦などの危機のときは何故か発明が出やすいそうだ。日経によると、古い価値観が崩れるときに挑戦者のリスクや参入障壁が低くなるから、発明が出やすいということらしい。

僕の解釈は、経済危機になると金が無くなる→金が無くなると何も出来なくなり暇になる(企業でも開発のための時間ができる、予算は削られるが)→暇になると色んなことを考えたり実験したりする(小人閑居して不善をなすと同じ?)→発明は千に3つ(ほとんどはくだらない発明)だが、中には良質な発明が生まれることがある、という流れではないかと思う。僕の経験でも暇になるとアイデアが浮かぶことが多い。忙しいときは、アイデアが浮かんでも処理(特許出願など)できないので脳が自己規制するのかもしれない、僕の場合。

今回の金融危機では、どんな大発明・新商品・新サービスが出てくるのだろうか?

2009年1月1日付け日経1面によると、過去の経済危機や終戦のとき、次のような発明が世に生まれたらしい(以下はほとんど引用)。

20世紀最初の恐慌が起きた1907年の翌年の1908年、米国で自動車の大量規格生産(分業生産)品「T型フォード」の販売が開始。

1929年の世界恐慌から8年後の1937年、米国でコピー機、ポラロイドカメラの原型などが登場し、発明ラッシュの一年と呼ばれた。

第二次世界大戦が終了した1945年、米ペンシルバニア大学がコンピュータの元祖「ENIAC」の開発に成功。

第2次石油ショックの1979年、ソニーが「ウォークマン」を発売

アジア通貨危機と日本の金融危機の頃(1997年~1998年)、米グーグルが1998年9月からサービスを開始(Webページの重要度を判定するためのアルゴリズムであるページランク(PageRank)の考え方を示したLarry Page と Sergey Brin の基本論文も1998年)

ITバブル崩壊後の2001年に米アップルが「iPod」を発売

| | コメント (0) | トラックバック (0)